【読書感想】『さいはて紀行』どこにもいけない人の「さいはて」

りとですこんにちは!

みなさんは電子書籍使われてますか?

大量の本をタブレットで持ち運びできて便利なのですが、デメリットもありますよね。

バッテリー残量?液晶の明かりがチカチカ?

それもありますが、一番のデメリットは、本来「読書する姿を子供に見せるのはいい事」のはずなのに電子書籍は「タブレットで遊んでるようにしか見えない」ってことではないかと思っています!

さて、それはさておき電子書籍で金沢みわさん著の『さいはて紀行』を読んだので感想を書きます。

さいはて紀行

さいはて紀行

 

 珍スポトトラベラー

金原みわさんは「珍スポトトラベラー」と名乗っておられます。

おもしろいところに出向いて体験を綴ってらっしゃる方なんですが「おもしろいところ」がぶっ飛んでる上に文章がなんとも軽妙なんです。

この本でも、60歳くらいの熟女が脱ぐ場末のストリップ劇場やら、刑務所内で更生のために受刑者が切ってくれる美容院やら、広島のゴキブリを食わしてくれる飲食店やらと、バリエーション豊富なのですが、どの話も興味をそそるような語り口で始めて、詳細なレポートのあと、なんとも言えない寂しさで話を締めるんです。

どの物語も、人間の行き着く先というか、これから先にどこに行けばいいのか、みたいなのが半端なくて、そういう意味での、人間のさいはてを描いてるからこその「さいはて紀行」なのかな?と思わされます。

下調べを細かくせず、見たことないもの、体験したことのないものに触れる

ネットがこれだけ整備され、iPhoneを持つようになってから、旅行がとても効率良くできるようになりました。

でも「ネットで下調べしてから出かける旅行は、もはや旅行ではなく確認行為だ」って話をあるときラジオで聞いて「おおなるほど」と目から鱗が落ちた事があります。

つぎの出張で、出張先の美味しい店など下調べせず、店の佇まいとインスピレーションだけで決めた店に入り「まず!せっかくこんなとこまできたのになんでこんなまずい飯を食わねばならぬのだ!?」と札幌で思い、この行為を封印しました。

やっぱネット便利。

そんなネットの力を活用して、あえて「さいはて」を旅するのもいいかもしれない。

やっぱぼくには無理かもしれない。