鈴木敏夫さんに伊藤晴雨を勧められました

あ、ゴメンなさい。直接じゃないです。ラジオです。そんなぼくです。

昨日録音していたラジオ番組の「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」を聴きながらお絵描きしていたら「伊藤晴雨」という画家を鈴木さんが絶賛していました。

責め絵の画家、伊藤晴雨

不勉強で初めて聞く名前だったもんで、早速調べてみてビビりました。

伊藤晴雨とは「責め絵」と「幽霊画」を得意とした明治から昭和初期にかけて活躍した画家でした。

「責め絵」がわからなかったのでさらに画像検索してびっくり、つまりSMの絵なんです。吊るされた女性の絵がたくさん。閲覧注意です。

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鈴木さんの説明によると「子供の頃、母親に連れられて見に行った舞台で、時間をかけて女優の髪が乱れているのを見て絵描きたくなった」ものらしい。なるほど「みだれ髪」の一種か。というか、変態か。鈴木さんも曰く、ゆっくりと時間をかけて乱れることで発する美しさ、とのこと。変態だ。

浅い知識で恐縮ですが、明治になってそれまで絶大な人気を誇っていた浮世絵が下火になった頃、幽霊画で一世を風靡して「最後の浮世絵師」と呼ばれた月岡芳年って人が、幽霊画と同じくらい得意だったジャンルに「無残絵」てのがありますね。

「無残絵」は妖怪に捕まったりして拷問を受ける女の人が描かれる絵なのですが、芳年は廃れていく浮世絵文化の中、最後の打ち上げ花火として、エログロを取り入れたんだと思うんです。それが、こうやって受け継がれていったのかもな、なんて思いました。

なので芳年の無残絵にエロチックな要素をブレンドしてよりアダルティにしたものが「責め絵」ってようにも見えます。

ぼくSMについての素養はないのですが、もし責め絵がその後の昭和のSM界に何かしら影響を与えていたとしたら、槻岡芳年は江戸後期の浮世絵界の大家、歌川国芳に師事していたわけですから、国芳から変態仮面までが日本美術史上で一気につながることになります。面白い!

ジブリ汗まみれ」は良いラジオです!

こんな新たな発見をさせてくれたこのラジオ番組なのですが、TOKIO FMで放送されている番組で、スタジオジブリの映画プロデューサーとして、知らない人などいない鈴木敏夫さんが、毎回いろんな方と対談するトーク番組なんですね。

登場するゲストも大物ばかりで、その話のクオリティの高さは本当にすごくて、ものづくりに対する姿勢や考え方から、ジブリの「そんなこと喋って良いの?」ってくらいのぶっちゃけネタまで飛び交うかなり贅沢な番組です。絵を描いたりものを作ったりしてる人が聞いたらもう創作意欲をかき立てられずにはいられない内容です。

しかし、先日も幽霊の話つながりで、しれっと「君の名は。」の重大なネタバレまで話してたのでこれには注意が必要です。

聞いたことのない方は、radikoのタイムフリー機能や、ポッドキャストでも配信されてますので是非聞いてみてほしいです!

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今日のスケッチ

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Apple Watchです。

賛否両論ありますが、ぼくはたいへん便利に使わせてもらっています。おすすめはリマインド機能ですね。

例えば、「明日仕事帰りに牛乳買って帰って。」と妻にミッションを仰せつかったときなどは、すかさず腕をかざして、「明日18時にリマインド」「牛乳を買って帰る」と語りかけます。

そしたら、翌日18時にちゃんと教えてくれます。家庭でのぼくの立場も安泰です。