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女子に対する偏見ごめんなさい、な「ナイルパーチの女子会」

本の感想

またしても、うっかり読み始めたらやめられなくなる中毒性のある小説と出会ってしまい一気読みしてしまいました。

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

 

 

丸の内の大手商社という、OLの最上位クラスの地位に君臨する、ルックスも仕事もバッチリな栄利子さん30歳の密かな楽しみは、「おひょう」というハンドルネームの主婦が書いている、何気ない日々を綴ったブログでした。

栄利子さんはブログの内容から「きっと彼女は近所に住んでいるに違いない。こんな素敵なセンスの彼女と友達になれたらいいな」と胸をときめかせていたところ、ある日ひょんな偶然からばったりおひょうに出会ってしまいます。

おひょうの本名は翔子さん。翔子さんは、日々のブログで綴られている通り、世間の風潮や「女性はこうあるべき」「主婦はこうあるべき」という同調圧力に流されることない、いまのご時世に自分をしっかりと持った女性で、そのブログはかなりの人気っぷりで、書籍化のオファーもきているという人気ブロガーでした。

急速に仲良くなる二人。

でも…

そうなんです。二人が仲良くなって以降がこの本はやばい。

一見、いまの時代に理想的な女性像の二人ですが、それぞれ「実は…」があるんですね。その「実は…」が変な風に完全にかみ合ってしまい、物語中盤以降、ある種狂気を帯びた展開に発展していきます。こっちの精神まで病んできそうな勢いでグイグイくる狂気っぷりです。ネタバレは避けたいのですが、ネタバレしないと伝わらないこの面白さ!今、開いているページを読むのが辛いのに、続きが気になるという、なんなんでしょうねこれ?わさびが沁みてるような感じ?

一言で言えば、二人がそれぞれ内に秘めた幸せになりたい渇望と孤独でしょうか。これ直撃を喰らうとまずいです。

そして、この二人の周辺に登場する男性たちを見ながら思い知らされるんですよ。ぼくたち男ってヤツは、本当に普段から女性の上部だけ見て「女ってこうだよね」って話をいかにやってるか。マジ愚かでごめんなさい。

最後の余韻を残しながらしれっと終わる感じもたまらんです。オススメです。